「ああぁー、すっごい混んでる…」
駅のホームを見渡して、陽菜(ひな)は肩を落とした。背中に背負った赤いランドセルが、かしゃんと音を立てる。
いつもよりちょっと早いだけなのに、人はものすごい数だった。
「宿題、家でやっとけば良かったかなぁ…」
陽菜は昨日、帰ってくるなりついベットで寝てしまい、昨日出された宿題をやり損ねてしまったのだった。それで、学校で宿題をやるつもりで早めに駅に着いたのだ。
「――3番線に、電車が参ります」
音楽とともにアナウンスが入ると、陽菜はショートカットの髪を手で梳かし、顔を引き締めた。
「宿題やんないと怒られちゃうし、頑張って乗るよっ!」
そう言葉に出すと、陽菜はぱたぱたと人の群れに飛び込んでいった。

陽菜と痴漢電車

(んむーー……くるしいー…)
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
何とか動き出した電車のドアに陽菜は張り付いていた。顔がドアのガラスに押し付けられて冷たい。
(むー……)
窓から見える風景は、陽菜の苦しみを嘲るかのように整然としている。この日ばかりは、風景すら憎々しく見える。
(んむー…しばらくの…しんぼう〜…)
ふと、自分の身体がふわり、と宙に浮く感覚がした。
「!?」
間違いなく、浮いている。と言うより、誰かに脇を支えられて、持ち上げられているのだ。陽菜は自由のきくつま先をちょいちょいと動かした。触れるのはドアだけだ。
首を動かして後ろを向こうとするが、狭くて身体がひねれない。
(あ、あれ!?誰かに、持ち上げられてる!?)
おたおたしている陽菜のお尻に、違和感が走る。
くにゅっ…
「ひゃっ!?」
陽菜の声は電車のゆれる音でかき消された。
(だ、誰かが、おしりを揉んでるっ!?)
お尻と脇とで支えられて、ドアに押し付けられている状態。つま先をじたばたさせるが、何の意味も無い。その間にも、お尻にくっついた手はぐにぐにと陽菜のお尻を揉んでくる。
(い、いやっ!そんなに、揉まないでぇ…っ)
ぎゅうぎゅうの満員電車、そのうえ背の低い陽菜の視点では、他の人の顔さえ見えない。
「あうっ!?」
脇に添えられていた手が、陽菜の胸を撫で始めた。
(そ、そんなところ…!)
手は容赦なく陽菜の胸を撫でさすり、揉み、さらには乳首を弄ってくる。おしりも揉まれっぱなしだ。
(だ、だめっ、だめえっ…おっぱい揉んじゃだめ…いやっ…おしりも…っ)
陽菜の顔は紅潮し、息も荒くなってきた。
「っ……っ!…んっ……っっ!…」
声を必死に押し殺しながらも、陽菜は痴漢の愛撫に感じていたのだ。
(あっ…あああっ…ぱんつ、脱がしちゃだめ…ううっ…)
痴漢はスカートに手を刺し入れ、陽菜のぱんつを下ろすと、自身の肉棒を後ろから、陽菜の股間に擦りつけた。
「きゃうっ!?」
突然、熱いモノで性器に触れられ、陽菜は声をあげてしまった。もしかしたらだれかに気づかれたかもしれない、と思うと心臓が張り裂けそうになった。
(だ、誰も気づかないでえっ…)
陽菜の気持ちにはお構いなしに、モノは執拗に陽菜の幼い性器を責めつづける。
「っ、っ、っ!んっ!…んんっ!!っっっっ!…ーっ!」
(だめ、だめ、気持ちよくって、こえが、声が出ちゃうっ…っ!こんなえっちなこと、してるのがばれちゃうよおっ…!)
モノが陽菜の股間を擦るスピードが速くなる。
「っっっっ!!はんっ!…んんっ!!っっ!っっーーーーっ!!」
(だめ、だめええっっ、イっちゃうよおっ!こえが、声がでちゃうっっ!ああっ、ああああっっ!!)
身体が硬直し、目の前が真っ白になる。
「んんんんんんーーーーーーっっっ!!」
『――何処何処〜何処何処に到着です――』
陽菜の声はちょうどアナウンスにかき消された。反対側のドアが開いて、人がどかどかと流れていく。股間の肉棒は引っ込み、支えていた手が離れ、陽菜は一人残されてしまった。
陽菜はドアに寄りかかり、火照った身体を静めながら思った。
「…明日も、早く電車に乗ろうっと…」

おわり


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2003年度に生まれた女の子の名前、一位が「陽菜」らしいですね。
ところで、ベスト10はマンガやゲームに出てくるような、いかにもな名前ばかり。なんだろこれ(笑)


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